初めて利用される方へ

料亭・料理店というと、どうも敷居が高いと感じられる方も
いらっしゃるかと思いますが、そんなに堅苦しく考えることはありません。
確かに、数寄屋造りの建物とか、綺麗に掃き清められ、水が打たれている
玄関アプローチのお店等を前にすると、ちょっとばかり足がすくんで
しまうかもしれませんが、何も恐れることはありません。特別なしきたり
見たいなものはありません。むしろ、あまり「通ぶる」よりは初心者は
初心者として謙虚に、かつ平常心で行くのがよいでしょう。


ここでは、「これだけは心得ておきたい」作法について紹介しましょう。

 服装は別にとりたてて凝ることはありませんが、小奇麗にはしておきたいですね。薄汚れたものや、埃っぽいものは昔から野暮だといわれます。お座敷に上がる場合には、特に足元の身だしなみに気をつけてください。靴を磨いておくとか、靴下にも気をつかっておきましょう。

 あなたが誰かを招待した場合は指定時間より早めに行って招待者をお待ちすべきです。あなたが招待された場合は指定された時間の10分位前に着くように行くとよいでしょう。あまり早く行くのもなんですが、絶対に遅れてはいけません。会席料理の会食は献立の進行に合わせて運ばれてきますので、出席者が同じ進行で食べて行きます。ですので、一人でも遅れると会食が始まりません。

 玄関先に着くと、玄関前に一掴みの塩が置かれていることがあります。これは 『盛り塩』といって、「お客様の部屋が掃き清められている」とか「多くのお客様に踏みつけ、蹴散らしてもらうのが千客万来のあかしとなる」というような意味で置かれているようです。

 玄関に足を踏み入れると、女将さんや仲居さんが玄関床でお出迎えいたします。下足係(下足番)が居るところでは、その係の者が靴を預かってくれます。昔は、下足番が客の靴をほとんど覚えていて、帰り際には間違いなくその靴を出していたということですが、今ではほとんどが下足札をわたすようになっています。

 玄関床に上がったら、仲居さんが部屋まで案内してくれますので、仲居さんの2〜3歩後ろについて部屋まで行きます。部屋に入る際、敷居や畳のへりは踏まないというのが和室の礼法といわれています。

 いよいよ席に着くわけですが、席には座布団とともに脇息といって時代劇で殿様がしているような肘掛けがおいてある場合があり、少しばかり偉くなったような気分になります。部屋に入っても直ちに座布団の上に座らず、その手前または脇で挨拶した後に座るのが礼儀です。決して座布団の上に足の裏をのせないというのも礼法です。ですので、宴会の中で、立ちあがって手締め等をする場合には、座布団から足を外して畳の上に立って行います。なお、宴の始めの挨拶等が終わって、会食に入ったら、胡座を組んで楽な姿勢で食事や懇親をするのがよいでしょう。

このようなことに気をつけて、まずはお出でください。あとは、お店の方が洗練された
「もてなしの心」でおもてなししてくださいますので、安心してくつろげるでしょう。


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